ESG評価世界大手蘭サステイナリティクスは4月14日、新型コロナウイルス・パンデミックへの対応がESG評価に与えるインパクト要素を発表した。パンデミックにより、世界中の機関投資家がESGリスクへの注目を高めている。
今回発表したものは、同社が新型コロナウイルス・パンデミック後に分析してきた結果をまとめたもの。新型コロナウイルス・パンデミックは、資金繰り等の短期的な財務にも大きな影響を与えているが、長期的なパフォーマンスを測るためのマネジメントの評価にも大きな影響を与えている。すでにサステナリティクスが注目しているものには、サプライチェーン・マネジメントの労働安全衛生2つ。また特定業種では、SNS事業における偽情報の扱い、医薬品・医療機器事業におけるリスクと機会にも注目。国債では政府の対応力に関する分析を進めている。
サプライチェーン・マネジメントについては、今回のパンデミックでは、低賃金労働を求めてサプライチェーンがグローバル化したことへのリスクが露呈したと指摘。特に、医薬品や医療資材等の重要品では、ローカルのサプライヤーから調達することで安定化できるという評価が加わるようになるとした。
労働安全衛生では、緊急対応手続や、労働安全衛生に関する監査やマネジメント上の責任が明確になっている企業については、今回のリスクにも素早く対応ができたと指摘。労働安全衛生に関する緊急時対応力の重要性を伝えた。また業種ごとの差では、消費者向け製品関連企業は、対応スコアが労働安全衛生マネジメント・スコアが比較的高かった一方、不動産、製造業、エネルギーでは低く、課題が多い結果となった。
偽情報対応では、アルファベット、フェイスブック、ツイッター等の企業は、新型コロナウイルス・パンデミックに拡散された偽情報への対応で素早く新たなポリシーを打ち出したが、依然として透明性に課題を抱えているとしている。
医薬品・医療機器企業では、製品マネジメントスコアが高い企業は、今回、政府や社会からのプレシャーに上手く対応しているという結果が出た。
【参照ページ】Sustainalytics’ Blog Series Focuses on the ESG Implications of COVID-19
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