IT世界大手米フェイスブックは3月10日、国連持続可能な開発目標(SDGs)に向けた協働プロジェクト「プロジェクト17」を開始すると発表。最初のテーマとしてダイバーシティを選んだ。
今回のプロジェクトでは、各課題の解決に向けたクリティカルな課題を解決することに重点と置いている。ジェンダーのテーマでは、課題解決を実施するための現状測定のデータが不足していることに着目。独立調査企業レディスミスが発表したレポートの中でも、政府が活用できるジェンダー関連データが大きく不足していることを紹介した。特に、気候変動によって移住を強いられる人々の影響を図るためのジェンダーデータについては課題感を強調した。
この課題の解決に向け、フェイスブックは、データ取得を進めるため、ジェンダー平等推進団体と協働する。すでに、女性支援団体のData2x、Girl Effect、Global Partnership for Sustainable Development Data、レディススミス等との対話を開始。独立調査企業レディスミスとの協働では、専門家インタビューや学術文献調査を実施し、まとめた調査報告書が前述のレポートだ。同報告書では、IT企業と女性支援団体のコミュニケーションの欠如も示され、フェイスブックとしても協働に乗り出すことにした。
フェイスブックは今後、世界銀行およびEqualMeasures2030と協働し、男女平等に焦点を当てたグローバルな調査を実施予定。さらに、TechChangeとの協働でジェンダーギャップ解消に向けたプロジェクト等におけるデータセットの活用方法に関する教育ツールを開発していく。
同社はすでに、災害マップでのジェンダー分析も実施している。独立データモニタリング委員会(IDMC)にデータ共有を行い、避難民の男女割合や所在地を明らかにすることで、人道支援機関が被災コミュニティの需要を効率的に満たすのに役立てる見込み。なお、同分析に係るユーザーデータは匿名化され集計しているとした。
【参照ページ】Helping to Close the Gender Data Gap
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