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【国際】RepRisk「世界で最も物議を醸した企業2019年」発表。首位はドイツのテュフズード

 ESGリスクに関する情報提供大手のRepRiskは2月20日、2019年版「世界で最も物議を醸した企業(Most Controversial Companies)報告書」を発表した。同報告書は2008年から毎年発表されており、今年が13回目。同報告書は、上場・非上場含む世界の主要企業14万社とプロジェクト35,000件の情報を網羅した同社の「ESGリスクプラットフォーム」に基づいて、リスク値を計測している。同プラットフォームには、メディア、オンラインメディア、ソーシャルメディア、第三者団体等から発行された報告書、ステークホルダー、NGO、政府機関、規制機関、シンクタンク、ニュースレター等の公開情報を16言語で毎日収集している。

 リスクはゼロ(リスクが最も低い)から100(リスクが最も高い)で得点付けされ、特に75から100の値はリスクが非常に高い。

ランキング企業名リスク値業界
1テュフズード93ドイツ検査・認証
2江蘇天嘉宜化工90中国化学
3Hacienda HealthCare84米国医療機器
4Wilke Waldecker Fleischund Wurstwaren80ドイツ食品
5バーニングサン・エンターテイメント79韓国エンターテイメント
6Lubrizol Corp74米国化学
7広州富力地産73中国金融サービス
8Samherji72アイスランド食品
9河南煤気集団71中国石油ガス
9Intercontinental Terminals Company71米国工業ターミナル

 1位のテュフズードは、ブラジル子会社が決壊したヴァーレの尾鉱ダムの検査・認証を担当していた。しかし、その同ダムが決壊してしまった。その後のBBCの報道により、同社はヴァーレに対し3月、別の9ヶ所の尾行ダムの安定性が確認できないとしておきながら、検査合格させるために「楽観的なパラメーターを採用」したことが明るみに出た。7月の国会報告書では、同社が故意に事実を隠蔽したと報告。2020年1月にヴァーレ従業員とともに同社従業員5人も検察に訴追された。

 2位の江蘇天嘉宜化工は工場爆発。3位のHacienda HealthCareでは、CEOが植物状態の女性患者をレイプし妊娠させたり、看護師や医師による障がい者虐待が発生。4位のWilke Waldecker Fleischund Wurstwarenは、リステリア食中毒の大規模発生で25人が死亡。5位のバーニングサン・エンターテイメントは韓国・江南エリアのナイトクラブで性搾取やボディガードによる顧客への暴行が問題となった。

 9位のIntercontinental Terminals Companyは、三井物産の100%子会社。ヒューストンの石油化学工場での火災で深刻な環境汚染を引き起こした。

 分析の中で特定されているESGリスクは、国際基準に基づく58のトピック群のうち、ホットトピックを28個選択。事件が発生する度に、目新しさ、関連性、重大さの分析が行われ、同社のアナリストが「ESGリスクプラットフォーム」に概要を入力するとともに対応トピックとリンクさせる。同一の事件は、より影響の大きい事件への拡大、重大な事件へのつながり、あるいは過去6週間に報道されなかった場合を除いて、二度入力されることはない。

 「ESGリスクプラットフォーム」は、機関投資家の投資先企業分析、企業のサプライチェーンのリスク管理、取引先のリスク管理、与信管理、投資管理などに活用されている。

【報告書】Most Controversial Companies (MCC) 2019

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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