国際機関投資家団体PRI、CDP、Ceres、AIGCC、IGCC、IIGCCの6団体は2月17日、安倍首相に対し、パリ協定における日本の温室効果ガス排出削減目標の引き上げを求める書簡を送付した。今回の提言書に署名している機関投資家は631団体。運用資産総額は37兆米ドル(約4,000兆円)。
同6団体は、2019年12月に開催された国連気候変動枠組条約第25回マドリード会議(COP25)の場で、各国政府に対し、気候変動対応へのアクションを一段と強化するよう要請していた。特に、2019年のG20大阪サミットの議長国であった日本の安倍首相に対して、強いリーダーシップを要求していた。日本政府が、2020年までに自主削減目標(NDC)を引き上げることも期待していたという。
同書簡では、11月に英グラスゴーで開催予定の気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP)の前に、日本のNDCを引き上げ、日本政府にリーダーシップを発揮してほしいと要請した。1.5℃に気温上昇を留めるためには、2030年までに現行の各国の目標より45%の排出量削減が必要と強調した。同書簡は、日本が排出ゼロに向けた技術開発を進めていることも歓迎し、2030年までに26%削減した現行目標も、今世紀後半に二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)にするとした閣議決定も承知しているとしながらも、事は急を要するため2030年までの目標を引き上げると同時に、2050年までに二酸化炭素排出量をゼロにすることを求めた。
そして同書簡は、機関投資家との対話を臨むのであれば、いつでも願うと締めくくった。
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