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【フランス】国際NGO、金融機関の森林破壊企業への投融資非難。やや的外れな批判内容も

 国際NGOグローバル・ウィットネスは2月10日、フランス金融機関大手が2013年から2019年にかけ、世界最大の熱帯雨林の森林破壊に直接的または間接的に関与している農業関連企業5社に対し、約20億ユーロのファイナンスを行ったと批判した。グローバル・ウィットネスは2019年9月、森林破壊への関与が指摘される企業への投融資額をまとめたレポートを発表し、フランスは国別で8番目に多かった。フランスでは2017年に企業注意責任法が導入されており、今回フランス金融機関への危機感を煽った形。

 2019年9月のレポートは、ブラジルでの熱帯雨林火災が大規模化したタイミングで発表された。金融機関の本社国別の融資額ではブラジルが圧倒的最多。その後、イギリス、米国、シンガポール、オーストラリア、日本、スペイン、フランスと続いた。

 同NGOは、企業注意責任法が制定されて以降、BNPパリバは、森林破壊リスクの高い複数企業にファイナンスしており、2019年7月には、食肉ブラジル第2位Marfrigのトランジションボンド発行5億米ドルの共同アレンジャーとなった。ナティクシスはシンジケート団に加わり、ガボンにおける2万ヘクタールの森林伐採を行ったオーラム・インターナショナルへのリボルビング・クレジット・ファシリティ契約の3年間5,000万米ドルの融資を提供した。クレディ・アグリコルは、森林伐採を行っていたカメルーンのゴム農園運営起業Halcyon Agriの主要取引銀行であった。

 同NGOは、同国政府およびマクロン仏大統領に対し、緊急かつ具体的な対応を要請しているが、今回グローバル・ウィットネスが指摘した案件の中には、投融資先企業へのエンゲージメントを強化し、森林破壊防止促すタイプの融資や債券が多い。一概に投融資を非難する姿勢は、グローバル・ウィットネスの目的とは合致していないとも言える。

 その他森林破壊企業への資金提供が特定された金融世界大手としては、バンクオブアメリカ、ドイツ銀行、HSBC、サンタンデール、スタンダードチャータード等が挙がっている。

【参照ページ】BNP PARIBAS, NATIXIS AND CRÉDIT AGRICOLE IMPLICATED IN FINANCING GLOBAL FOREST DESTRUCTION
【参照ページ】MONEY TO BURN

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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