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【オランダ】公的年金ABP、2050年カーボンニュートラル表明。気候変動、資源希少性対策、デジタル化重視

 オランダ公務員年金基金ABPは2月6日、2050年までに投資ポートフォリオのカーボンフットプリントをゼロ(カーボンニュートラル)にするビジョンを発表した。ABPの運用資産総額は、4,650億ユーロ(約56兆円)。

 ABPは今回、2050年ビジョンを達成するための、2030年抱負と、2025年目標を設定した。今後の大きな投資戦略としては、気候変動対応、デジタル化、自然資源保護を掲げた。

 気候変動では、2030年までに炭素回収・貯蔵(CCS)が設置されていない一般炭(石炭)採掘に関わるOECD諸国企業への投資を禁止するとともに、非OECD諸国企業への投資も削減する。また2025年までに、石炭採掘からの売上が30%以上の企業、タールサンドからの売上が20%以上の企業への投資を削減しながら、ポートフォリオのカーボンフットプリントを2015年比で40%削減する。また手頃な価格の再生可能エネルギー分野に150億ユーロを投資する。2022年には、新たな2030年目標も打ち出すことを決めた。

 自然資源保護では、土地侵食の低下やサーキューラーエコノミーの推進を重要とし、2025年までにサーキュラーエコノミーや、農作物や自然資源の希少性に対応するソリューションの分野への投資を増やす。

 デジタル化では、3Dプリンティング、IoT、人工知能(AI)の分野は機会とリスクの双方をもたらすと指摘。責任ある活用を実現するため、2050年までに責任あるバリューチェーンの構築や、気候変動、自然自然保護に資することを証明できるテクノロジー企業への投資を増やす。

 これら3分野において、2025年までに、国連持続可能な開発目標(SDGs)に資すると投資を運用資産額の20%にまで伸ばすとともに、他の大手機関投資家にも広げていく考え。そのための投資方針を、ABPの運用を担うAPGとともに開発していきたいとの意欲を示した。加えて、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)に沿った投資先企業のアセスメントも実施していく。

【参照ページ】ABP sets course for climate-neutral investment portfolio

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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