デンマーク電力大手オーステッドは1月30日、2025年までにスコープ1で、2040年までにスコープ2とスコープ3を含めた全体で、二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を実現すると発表した。同目標は、気温上昇を1.5℃以内に留める科学的根拠に基づく削減目標設定(SBT)をパリ協定での2050年から10年前倒し達成するもの。科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)からも承認を受けた。発電による二酸化炭素ネット排出量ゼロの表明は主要電力会社で世界初。
同社は過去10年間、デンマークの石炭火力発電所を3ヶ所閉鎖。同国電力を持続可能なバイオ燃料に切り替えてきた。その他にも洋上風力発電、太陽光発電等の再生可能エネルギーへの転換を実施。世界の洋上風力タービンの3分の1を担う世界最大企業となり、二酸化炭素排出量を2006年比で86%削減した。
同社今後、2040年までに以下の取り組みを行う。
2023年までに
- 残り1機となったデンマークの石炭火力発電所を閉鎖し、石炭から完全撤退する。
2025年までに
- スコープ1におけるカーボンニュートラルを達成する。
- 石炭以外の化石燃料火力発電についても段階的に廃止し、設備容量20GWの洋上風力タービン設置を設置。2025年までに二酸化炭素排出量を2006年比98%削減する。
- 2021年から化石燃料内燃機関の自動車リースや購入を停止し、2025年までに電気自動車に移行する。
- その他の排出量削減機会を模索し、2006年比98%以上の削減を継続する
- 検証され、想定可能な追加の二酸化炭素削減プロジェクトへの取り組みを通じ、排出量をオフセットする
2030年までに
- 設備容量30GW以上の再生可能エネルギー発電所を設立し、5,500万人以上への電力供給を行う。
2032年までに
- スコープ2および直接サプライヤーからの二酸化炭素排出量を2018年比50%削減し、1.5℃目標との整合性を取る。
2040年までに
- 間接サプライヤーを含むスコープ3の二酸化炭素排出量を削減し、1.5℃目標を達成する
【参照ページ】Ørsted to become carbon neutral by 2025
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