米グーグル親会社のアルファベットは1月1日、租税回避策として知られる「ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチ」手法を今後活用しないと発表した。
ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチは、アイルランド法人を2つ、オランダ法人を1つ、英領バミューダ諸島法人を挟み、事業収入を「ライセンス」という知的財産権の形で巧みに各法人で売上を立てることで、各国の税法をくぐり抜け、米国で課税される法人税を大幅に下げる戦略。米アップルが1980年代に編み出したと言われており、グーグルも長年、この戦略により法人税を極限まで抑えていた。
これまで法人税を課税できずにいた米内国歳入庁(IRS)は2017年、米国の税法を改正し、2020年末までに「ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチ」をしていても法人税を課税できる対策を打っていた。今回のアルファベットの動きは、これを見据えたものと考えられている。英紙ロイターによると、アルファベットは2017年、オランダ法人経由でバミューダ諸島諸島法人に199億ユーロ(約2.2兆円)、2018年には218億米ユーロ(約2.6兆円)の利益を移転していたという。
グーグルは2019年12月、日本でも法人税を支払う方針に切り替えたと発表している。
【参考】【日本】グーグルとフェイスブック、広告売上を日本法人に計上する方針に転換。アマゾンに続く(2019年12月27日)
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