Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【日本】政府、SDGs実施指針を3年ぶりに改定。定量指標を廃止し、質が低下。ゴール不明瞭に

 内閣官房の持続可能な開発目標(SDGs)推進本部は12月20日、2016年に策定した「SDGs実施指針」を改定するとともに、「SDGsアクションプラン2020」を決定した。

 今回の実施指針の改定では、掲げられた「優先課題」が追加された。まず、「あらゆる人々の活躍の推進」が「あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現」に変更され、日本が順位を落とし続ける「ジェンダー平等」が優先度の高い課題を位置づけられた。また、「気候変動対策」は「防災・気候変動対策」に変更され、気候変動による自然災害に対する防災も強く打ち出した。

 またSDGs実施のための主要原則についても、「当事者の視点を施策に反映するための手段を講じ」という文言を加えるとともに、政府の体制でも「(SDGs推進)円卓会議やステークホルダー会議等の関連会合を通じた、可能な限り幅広いステークホルダーとの意見交換や協働・連携の推進」と関係者との連携を色濃くし、円卓会議の有効活用のため「地方自治体や新しい公共の代表者を加えるなど、円卓会議の体制をより充実させることや、多様なステークホルダーの声を正確かつタイムリーに反映させるため、円卓会議の構成をより柔軟に見直すことが可能となるよう検討する」とした。

 主なステークホルダーでは、中小企業でのSDGs浸透、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)を踏まえたサプライチェーン・マネジメント、ESG 金融やインパクトファイナンス、TCFDの考え方に基づく企業の積極的な情報開示、NPO等の「新しい公共」、「持続可能な開発のための教育:SDGsの達成に向けて(ESD for 2030)」、国会及び地方議会が広く日本全国から国民一人一人の声を拾い上げ、国や地方自治体の政策に反映させること等を追加した。

 一方で、具体的な実施アクションを定めたSDGs指針の「付表」は廃止された。付表には、実施アクションに関する具体的な定量指標も定めていたが、今回の改正により指針だけとなり、何を実現していくのかがわからなくなった。

 また別途徹底した「SDGsアクションプラン」は2018年から毎年決定しているもので、現在日本政府が実施している政策が列挙されている。そのため「アクションプラン」というより「政策まとめ」に近い。

【参照ページ】持続可能な開発目標(SDGs)推進本部

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。