大和ハウス工業は12月18日、同社の施工管理技士資格者4,143人のうち349人が、不正に資格を取得していたと発表した。内部通報により発覚した。さらに退職者35人も同様に施工管理技師資格を不正取得していた。
同社によると、発覚した不正取得は、資格取得に必要な実務経験を証明するのに会社が発行する「実務経験証明書」を、同社は実際に必要な実務経験を経ていない社員にも発行していたことによるもの。30年以上も前から継続的に行われていた。不正取得した施工管理技士資格のうち、1級建築施工管理技士、1級土木施工管理技士、1級電気工事施工管理技士、1級管工事施工管理技士、1級造園工事施工管理技士の1級資格に集中している。
不正取得者のうち6人は、実際に工事が必要な責任者として16物件の施工管理を担当。商業施設の修繕工事や太陽光発電所の新設案件を主任技術者や監理技術者として従事していたが、戸建住宅や集合住宅はなかった。同社は、16物件の所有者には個別に説明するという。また、営業所に配置が必要な専任の技術者に、退職者を含め不正取得者が務めていた営業所が6ヶ所あった。
大和ハウス工業は、4月に同社が建設した戸建てや賃貸共同住宅の一部で、建築基準に関する不適合等が見つかったと発表したばかり。
【参考】【日本】大和ハウス工業、戸建住宅・賃貸共同住宅で建築基準不適合。発覚から2年以上公表せず(2019年4月16日)
【参照ページ】施工管理技士の技術検定試験における実務経験の不備について
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