Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【国際】「オーガニック農法はCO2排出量を21%増加。生産性向上必要」クランフィールド大学論文

 英クランフィールド大学のローレンス・スミス講師率いる研究者チームは10月22日、オーガニック農法は食糧生産性を下げ、間接的に二酸化炭素排出量を21%増加させると分析した論文をNature Communications誌で発表した。

 同論文は、英イングランドやウェールズでのオーガニック農法を分析。オーガニック農法そのものは、穀物当たりの二酸化炭素排出量を最大で20%、家畜当たりの二酸化炭素排出量を4%下げることができる。但し、現状の常食食品のままだと、オーガニック農法は従来型の農法に比べ、窒素供給が減るため、食糧の生産率が40%低下すると分析。同量の食糧生産を確保するためには、食糧輸入量が増え、海外でより多くの土地が必要となり、土地利用変化(LUC)で二酸化炭素排出量が大幅に増加するとまとめた。

 オーガニック農法は、化学肥料を使わず、自然農法で作物を育てる農法。家畜の糞を活用し、栽培サイクルも長いことから、炭素の固定量が、化学肥料を使った場合よりも高くなる。但し、同論文によると、土壌の中に炭素を吸収させる炭素隔離率は、徐々にゼロに近づき、炭素固定量の増加は、オーガニック農法を導入した10年から20年しか期待できないとした。

 今回の論文調査では、海外での農地拡大について、草地からの農地転換を約半分の仮定した。同論文による二酸化炭素排出量増加を防ぐためには、生産性を下げないオーガニック農法の開発や、森林を伐採しない農地拡大が必要となる。

【参照ページ】100% organic farming could increase greenhouse gas emissions
【論文】The greenhouse gas impacts of converting food production in England and Wales to organic methods

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。