資源世界大手豪BHPは10月21日、チリのエスコンディーダ鉱山およびスペンス鉱山での銅採掘事業で使用する電力を、2020年代中頃までに、100%再生可能エネルギー電力に切り替えると発表した。現在は石炭火力発電電力を用いているが、再生可能エネルギーに切り替えることで、電力コストを20%削減できる。また、既存の石炭火力発電の長期契約終了の違約金として、2019年第4四半期に約7.8億米ドル(約850億円)の引当金を計上するが、それでもコスト削減メリットがあると判断した。
両鉱山は、電力発電大手ENEL Generación Chileおよびチリ公営電力Colbúnと、年間発電量3TWhの契約を締結。それぞれ2021年から15年間、2022年から10年間の長期電力購入契約。同契約は、現行の石炭火力発電と比べ、二酸化炭素排出量を年間300万t削減できる。これはガソリン・ディーゼル車70万台の年間排出量に相当する。
同社はまた、水使用量の削減にも取り組んでいる。過去10年以上、帯水層からの水汲み取りを2030年までに廃止を目指し、海水利用に切り替えてきた。スペンス鉱山では、毎秒1,000lの淡水処理を行う淡水化プラントが2020年より稼働し、主に工場用水として活用される。エスコンディーダ鉱山では2017年に2基目となる淡水化プラントが稼働し、毎秒2,500lの淡水処理を行う。この容量は淡水化プラントと搬送システムを接続することでさらに増加させることが可能。
【参照ページ】BHP targets 100 per cent renewable energy at Escondida and Spence operations and elimination of water usage from aquifers in Chile
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