IT世界大手米アマゾンは9月19日、国連気候変動枠組条約事務局のクリスティナ・フィゲレス前事務局長が創設したGlobal Optimismと連携し、パリ協定で合意した2050年までの二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を10年早め、二酸化炭素ネット排出量を2040年までにゼロにする自主的誓約「Climate Pledge」を発足。アマゾンが同誓約への最初の署名企業となったと発表した。
Climate Pledgeに誓約した企業は、「二酸化炭素排出量の定期的な測定と報告」「省エネ改善、再生可能エネルギー、原材料削減等の二酸化炭素排出量削減戦略等本質的なビジネス変革やイノベーションを通じ、パリ協定に沿った脱炭素戦略を実行」「それでも残る二酸化炭素排出量は、アディショナリティがあり、定量化可能、実があり、永続的で、社会に有益なカーボンオフセットを活用し、2040年までに二酸化炭素ネット排出量をゼロにする」の3つを約束する必要がある。
アマゾンは今回の誓約を受け、3つをアクションを新たに開始する。まず再生可能エネルギー。アマゾンは、すでに将来的に再生可能エネルギー100%での事業運営に移行すると宣言していたが、今回スケジュールを決定。2024年までに80%、2030年までに100%にする。同社はすでに、太陽光発電所及び風力発電所を15ヶ所に建設し、設備容量合計1.3GWを有する。年間の発電量は380MWh。
次に再緑化。同社は、国際環境NGOの米ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)と提携し、森林、湿地、泥炭地の保全と保護のためのファンド「Right Now Climate Fund」を設立し、1億米ドル(約107億円)を拠出する。同アクションにより、年間で数百万tの二酸化炭素排出量を大気中から永続的に削減できるという。
そして、サステナビリティ報告の強化。アマゾンは同日、同社のサステナビリティ関連のコミットメント、イニシアチブ、実績を示したウェブサイトをリリース。Climate Pledgeで誓約した内容に関する進捗状況の公表を開始した。コミットメントやイニシアチブには他にも、2030年までに配送での二酸化炭素ネット排出量を50%削減し、将来的にゼロにする「Shipment Zero」、2015年に初めたサステナブル包装「Frustration-Free Packaging」や「Ship in Own Container」、サーキュラーエコノミーを推進する「Closed Loop Fund」への資金拠出等についても情報開示している。
【参照ページ】Amazon Co-founds The Climate Pledge, Setting Goal to Meet the Paris Agreement 10 Years Early
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