ESG評価世界大手蘭Sustainalytics(サステイナリティクス)は9月5日、債券投資家向けに、ESGと経済指標を組み合わせ、将来的な国家の評価を加味したカントリーリスク格付サービスを開始したと発表した。債券投資家が国債運用でESG投資をする動きが出ており、それに対応した。
同社のカントリーリスク格付は、170か国を対象に40以上の指標を活用。30指標は、世界銀行や国連がまとめている国別データを用い、10以上の指標は同社独自のイベント指標を用いた。ESGパフォーマンスやトレンド等を考慮し、自然資本、人的資本等の国家が有する資産やそのマネジメント能力といったESG観点を組み入れる。これにより投資家は、所得や生産等のマクロ経済指数のみを用いた従来型の国債格付では捉えきれない長期的な信用力を考慮できる。
同社はさらに、国連、米国、EUの制裁対象国を判別したり、国際規範への署名国かを確認できる「カントリー・スクリーニング・サービス」も発表。同サービスも170カ国を対象とし、40本の国際条約や国際規範を照合できるようにした。
CFA Instituteの調査によると、すでに債券投資家の約半数が、ESG観点を投資判断に考慮しているとされる。
【参照ページ】Sustainalytics Launches Country Risk Ratings for Fixed Income Investors
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