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【ブラジル】アマゾンの大規模火災、現政権の環境軽視政策が原因か。欧州主要国も支援停止

 ブラジル北部のアマゾン熱帯雨林で大規模な森林火災が発生している件で、ブラジルのジャイル・ボルソナロ大統領は8月21日、環境NGOが人目を引くために着火した犯罪行為かもしれないと言及した。一方、森林火災については、環境NGOの世界自然保護基金(WWF)は、気候変動により山火事が発生しやすくなったことが原因と指摘している。

 ブラジル国立宇宙研究所(INPE)によると、ブラジルで2019年1月から8月に発生した森林火災は2013年以降で最多。73,000件近くに上る。ボルソナロ大統領が就任して以降、短期的な農業や畜産業の振興のため、アマゾンでの森林破壊を規制緩和。これによりさらに気候変動が激しくなり、森林火災につながっているとみられている。また、農業・畜産業の土地確保のため、森林を焼き払った火が、制御不能になった可能性も大きい。

 8月の間だけでも燃えている地域は、アマゾン熱帯雨林の南部で東西ほぼ全域に発生。北部でも数十箇所で発生している。すでに都市部では、煙霧(ヘイズ)被害を引き起こしており、二酸化炭素も大量に排出させてしまっている。さらに熱帯雨林が消失することで、二酸化炭素の吸収源も大きく減少させてしまっている。

 ボルソナロ政権による森林破壊規制緩和については、欧州主要国でも広がっている。すでにドイツ政府は8月10日、ブラジルで現政権以降、森林破壊が進んでいることを理由に、ブラジルに対するアマゾン森林保護援助を停止する意向を表明。森林破壊率が以前に戻るまでの間、森林及び生物多様性保護プログラム資金援助3,500万ユーロ(約41億円)の支払いを止めるとした。2008年から2019年までの11年間強で、ドイツは9,500万ユーロ(約112億円)を拠出してきた。

 またノルウェー政府も8月15日、ブラジルへの森林保護ファンド「アマゾン基金」への3,000万ユーロ(約35億円)の支払いを停止すると発表。ノルウェーは同基金にこれまで8,300万ユーロ(約98億円)拠出し、同基金最大の資金拠出国だった。一方、ドイツはアマゾン基金への拠出は続けるとしている。

【画像】NASA

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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