ESG評価世界大手蘭Sustainalytics(サステイナリティクス)は8月19日、新興市場株式投資におけるESGリスクエクスポージャーの分析結果を発表した。同社はESGリスク低減に向けた投資戦略についても言及している。
同社はまず、国際通貨基金(IMF)が発表した世界経済成長予測の下方修正に着目。IMFの直近では、2019年、2020年のグローバルでの実質GDP成長率をそれぞれ3.2%、3.5%と予測したが、これは4月時点の予測から10bpsの下方修正となっている。特に新興国である中国(10bps)、インド(30bps)、ブラジル(130bps)における下方修正は特筆すべきと指摘した。
その上で同社は8月に発行したレポート「Emerging Market Equities: Key Sources of ESG Risk」の調査における気付きとして、新興市場株式のESGリスクエクスポージャーの高さについて言及。具体的には、FTSE先進国インデックスのESGリスクスコアが24.0であるのに対して、FTSEエマージングインデックス全体のESGリスクスコアが27.4であったという。この差分は、新興国市場への投資は先進国市場と比べ、約14%以上のESGリスクを負うことを意味するという。
また同レポートでは、補足として新興国株のセクター別のリスクウエイトを明らかにし、ESGリスク低減に向けて、セクター別に傾斜をつけたポートフォリオ戦略についても分析している。多くのセクターでは、インデックスへの組み入れ割合とリスクエクスポージャーが比例する一方で、エネルギーや素材セクターは組み入れ割合(10%)以上のリスク(14%)を負うことになるという。このセクター別のリスクウエイトを勘案し、ポートフォリオ戦略を組むことでリスクを低減することが可能だとした。
【参照ページ】Emerging market equities, ESG risk and sector tilts
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