金融世界大手米モルガン・スタンレーは7月29日、投資家向けのサステナブル投資志向分析・情報開示支援ツール「Morgan Stanley Impact Quotient(Morgan Stanley IQ)」をリリースしたと発表した。
同ツールには、複数の第三者データソースと同社独自の分析機能が搭載されており、投資家は、100以上の社会・環境インパクトの志向を特定、優先順位付けができる。また、投資家は、自身の志向と実際の投資先が整合しているかを分析、評価することもできる。同ツールは、同社の投資家顧客が利用でき、主要なユーザーと想定しているが、同社のファイナンシャルアドバイザーが投資家にアドバイスする際にも活用できるとメリットを強調。これにより、投資家が抱えがちな「自身のインパクトゴールと即した形で投資を行えているのか?」という課題を、フィナンシャルアドバイザーが指南することにも資するものとなっている。
同ツールは、具体的には以下の3つの機能を搭載している。
エクスポージャー
投資家が除外したいセクター・課題・事業活動へ投資していないかを診断できる。例えば、人権侵害やたばこや銃器の販売への関与の実績がある企業に焦点を当てて、投資をしていないかを確認できる。
アラインメント
投資家の社会・環境インパクトの目的と整合性のある投資になっているかを診断できる。保有銘柄ベースの分析を通じて、投資先における二酸化炭素排出量削減やジェンダー・ダイバーシティの観点からチェックできる。
アクティベーション
同社独自の調査に基づき、委託先の運用会社がインパクト投資・ESG投資をどの程度主体的に実施しているかを診断できる。
EUを中心に、金融機関に対し、投資家のサステナビリティ志向を汲み取るよう求める動きが出てきている。同社は、アセットオーナーや富裕層向けに同ツールを展開することで、顧客需要に対応していく。
【参考】Morgan Stanley Launches Morgan Stanley Impact Quotient™ – A Sustainable Investing Analytics and Reporting Application
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