国際エネルギー機関(IEA)は7月16日、原油・ガス採掘でのメタンガス排出に関するデータ・ツールを発表した。メタンガスは、温室効果ガスの一つ。採掘地でのメタンガス排出は、気候変動の大きな要因の一つとなっている。今回、最新の研究結果やデータを活用し、ツールを開発した。
今回のツールでは、原油・ガス採掘でのメタンガス排出として、不完全フレア、抜け穴、漏出の3つを特定。約70カ国について、原油とガスの各々の採掘手法毎に、排出量目安を分析、公表した。
今後、石炭からガスへのエネルギーシフトが予想される中、IEAは、原油及びガスからのメタンガス漏出の拡大を防ぐことを重視している。今回の算定ツールを活用することで、企業がメタンガス漏出を防止するよう取り組むことを期待する。また今回同時に、エネルギー源としてガスの役割をまとめたレポートも発表した。
IEAは、現時点で安価に入手可能な原油・ガス採掘でのメタンガス排出対策を施すだけで、二酸化炭素排出量を半減でき、経済的にペイするとした。先進国が中心となって構成するIEAは、気候変動対策のためには、再生可能エネルギーだけでなく、適切な化石燃料使用や原子力発電も重要との立場をとっている。
【参照ページ】IEA launches new tool for tracking oil and gas-related methane emissions worldwide
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