国連環境計画(UNEP)は7月4日、ブラジルと持続可能な大豆生産を資金使途とする世界初のグリーンボンドが誕生したと発表した。環境インパクト投資専業Sustainable Investment Management(SIM)が同日発足した融資ファシリティ「Responsible Commodities Facility」が発行主体となる。同ファシリティの設定では、英国政府のプログラム「Partnerships for Forests」が支援。運営ではUNEPも協働する。
同ファシリティは、ブラジルの大豆およびとうもろこし農家に対し、低金利のクレジットラインを設定するもの。融資額は今後4年間で10億米ドル(約1,100円)を想定している。クレジットラインを受けるためには、土地劣化した牧草地を農場とし、農地確保のために森林破壊や天然草原地の開拓を伴わないことが条件。背景には、ブラジルでは大豆生産のために、大規模に熱帯雨林伐採が行われていることがある。4年間で、大豆ととうもろこし合計180万t以上の生産を見込み、生産高は430億米ドル(約4.7兆円)に相当する。
グリーンボンド発行は、2020年に3億米ドル(約330億円)を予定している。特に、カンポ・セハード地域が主な対象となる見込み。
森林の農地転換による二酸化炭素排出量は年間11億tと見積もられている。この量は、ブラジル全体の51%に相当する。
【参照ページ】World’s first green bonds scheme to finance responsible soy production in Brazil launched
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