金融安定理事会(FSB)は7月2日、「総損失吸収力(TLAC)」規制の対象となっているグローバルなシステム上重要な銀行(G-SIBs)に関し、各国政府及びG-SIBsの規制状況を分析した結果を発表した。総評として、各国政府と銀行自身の双方で大きな進展があったとした。全てのG-SIBsがTLAC基準をクリアしていた。
世界にG-SIBsに指定されている銀行もしくは金融持株会社は約30社。日本企業では三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループの3社が指定されている。しかし、中国の大手銀行4社は、G-SIBsに指定されているが、新興国条項が適用されTLAC規制の対象とはなっていない。そのため、TLACが関係する法域は、米国、英国、EU、カナダ、スイス、香港、日本の7ヵ国・地域。
FSBは、現時点ではTLAC規制の導入は順調に進んでおり、修正の必要がないと判断。但し、ホーム国にとホスト国でのTLAC資産の企業グループ内管理等、課題はあるとした。今後も、毎年状況を分析した報告書を作成していく。
【参照ページ】FSB publishes review of TLAC Standard
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