家電量販店世界大手米ベスト・バイは6月19日、2030年までに消費者の二酸化炭素排出量を2017年比20%削減することにコミットすると発表した。同社はすでに自社の二酸化炭素排出量を50%削減することを標榜しているが、小売企業が消費者での削減に言及することは世界的に異例。今回同時に、自社の2030年までの二酸化炭素排出量目標も2009年比75%削減に引き上げた。
ベスト・バイは、消費者の二酸化炭素排出量を後押しするため、省エネ認証「エネルギースター」を取得している家電製品や、省エネ製品の販売を強化する。同社は、2019年までに6年連続で米政府から「ENERGY STAR Retail Partner of the Year」として表彰されている。同社は、二酸化炭素排出量を20%削減することで、消費者の電気料金を合計50億米ドル(約5,300億円)安くできるとメリットにも言及した。
自社の二酸化炭素排出量削減では、再生可能エネルギー電力の調達、LED電球の導入、社用車のハイブリッド車への切替を実施していく予定。再生可能エネルギーでは、事業所内への太陽光発電パネルの設置、事業所外の大規模太陽光発電所(メガソーラー)への投資、再生可能エネルギー認証(REC)の購入等を併用する。さらに自動化技術をデータセンターに導入することで、省エネも図る。また、配送用の箱も工夫し、二酸化炭素排出量を40%削減でき、プラスチック製の詰め物も不要な手法に変える。
今回の消費者及び自社での二酸化炭素排出量は、科学的根拠に基づく削減目標設定イニシアチブ(SBTi)からも承認された。また、CDP、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)も策定に協力した。
【参照ページ】Best Buy Sets First Goal To Help Consumers Reduce Carbon Emissions And Save Billions On Utilities As It Commits To Further Reduce Its Own Carbon Use
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