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【フィリピン】政府、イスラム金融機関設立法を可決。金融インルージョンの一環

 フィリピン上院は6月3日、同国内でイスラム金融機関を設立することを可能にする法案(下院法案8281号)を可決した。すでに下院を通過しており、大統領の署名を経て成立する。成立後に、フィリピン中央銀行が施行規則(IRR)を策定し、政府の金融委員会が許認可を所管する予定。

 同法では、投資収益を除き金利が付かない貯蓄預金口座や信託預金口座、当座預金口座やコルレス口座、信用状・保証状の発行、イスラム法に基づくリースやリースバック、為替手形、コストプラス方式の利益販売契約等が可能となる。

 同国でのイスラム金融機関は、イスラム教徒の多いミンダナオ地方に拠点を置く「アルアマナ・イスラミック・インベストメント・バンク(AIIB)」のみ。同行は1973年に設立され、2008年から政府系のフィリピン開発銀行(DBP)が買収した。今回の立法により、イスラム金融機関設立やイスラム法に基づく金融サービスが受けられる可能性が広がった。

 フィリピンでは、貧困層では銀行口座を持つことができない。政府は、貧困層に対応しやすいイスラム金融機関を承認することで、金融インクルージョンにつなげたい考え。

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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