セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンのコンビニエンスストア大手3社は4月25日、フランチャイズチェーン(FC)加盟店の人手不足等の是正に向けた行動計画を発表した。世耕弘成経済産業相が3月26日、上記3社にミニストップを加えた計4社に対し自主的に行動計画を発表するよう要請していた。
【参考】【日本】コンビニに深刻な人手不足で24時間営業に懸念。経産省が行動計画要請へ(2019年3月28日)
セブン-イレブンは、行動計画の中で、24時間営業をしない実証実験を直営店や加盟店と実施し、立地や店舗毎に柔軟に営業時間を定めていくとした。しかし、全国一律には判断せず、実証実験を通じて加盟店の売上・利益の低下を招かないラインを模索する。また、本部社員が加盟店業務を一部代行する「オーナー・ヘルプ制度」や、本部が加盟店ニーズをとりまとめて派遣会社に派遣社員を依頼する制度等も推進していく。求人誌を通じた人材募集コストの一部本部負担や応募受付代行等も打ち出した。また、外国人アルバイト等を増やすため、本部が主催する研修の地域や頻度も大幅に増やす。省人化のためのシステム投入や設備投資も行う。新規出店の基準も厳しくする。
ローソンは、すでに21都道府県41店舗で時短営業を実施中だが、今後も希望店舗の相談に個別に応じるとした。また、外国人アルバイト等を増やすため、外国人採用育成ツールも導入する。但し、それ以外の行動計画では、廃棄ロス削減によるコスト削減、強盗被害防止のための防犯対策、省人化のための設備投資を強く打ち出し、営業時間短縮ではなく加盟店オーナーへの営業継続への理解を求めていく考え。
ファミリーマートは、6月から首都圏、非首都圏各2地域に限定し、営業時間短縮の実験を行うとした。対象地域の全店舗約270点に参加希望をアンケート調査したところ、4月25日発表で17店舗が関心を示した。実験では、従業員の勤務状況の変化、収益性の変化、配送を含む店舗オペレーションの変化、地域特性による差異、課題の洗出しをしたいとしているが、全体の7%しか参加希望していないため、参加店を増やさなければいけないとすでに課題を吐露した。それ以外でも、協力派遣会社からの店舗スタッフ派遣サポート強化や24時間奨励金の増額、省人化のための設備投資、店長が休暇を取れる店長ヘルプ制度の充実、廃棄ロス削減によるコスト削減、防犯対策等を打ち出した。
また、ポプラも同日、行動計画を発表。外国人採用の補助やセミセルフ対応できるレジへの切り替えを2019年8月末までに終えることで、人手不足に対応する。同社では、2019年2月までに24時間営業店が371店舗のうち18.9%と大きく下がっており、非24間営業店舗では今後、閉店前のおむすびや弁当の値引き販売を推奨する。さらに2019年3月下旬から、弁当、おむすびの消費期限を3時間延長する。
【参照ページ】セブン‐イレブン・ジャパン「行動計画」を策定
【参照ページ】加盟店支援ならびに加盟店との関係のさらなる強化策について
【参照ページ】ファミリーマート加盟店支援「行動計画」に関するお知らせ
【参照ページ】FC運営に関する行動計画
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