米電気自動車(EV)大手テスラとパナソニックは、両社が米ネバタ州で共同運営するEV向けの車載用バッテリー工場「ギガファクトリー1」の生産設備増強計画を一時凍結する。テスラの普及モデル車種「モデル3」の生産目標が2度にわたり先送りになるなどして販売台数が予定を下回ったため。テスラは第2の工場建設を中国で予定しており、同工場ではバッテリーから車体までを一貫生産する計画だが、パナソニックは同工場への投資も当面見送るという。
パナソニックにとってテスラ向けバッテリーは収益源の柱となっている。モデル3には、パナソニック製の円筒形リチウムイオン電池が採用されている。モデル3は2017年7月に販売され、事前予約だけでも30万台の注文を受けたが、その後生産体制がうまく行かず生産遅延に。しかし、2018年中に生産が加速したため、パナソニックは2018年末(その後2019年3月末に延期)までに年間35GWhの生産能力を目標に、ギガファクトリー1での生産ラインを3本増強することを検討していた。
2019年2月に開催されたパナソニックでの2018年度第3四半期決算説明会でも、「2019年3月末を目標に、35GWhの設備の設置を完了させ、その後、設備を稼働させる。2019年度第3四半期以降には、35GWhのフル稼働が可能になる」と語っていた。しかし、50GWhの目標については時期未定としていた。
モデル3は、事前予約30万台の前評判に対し、2018年の販売台数は24.5万台。2019年は36万から40万台の見通し。テスラが量産目標と掲げる年間100万台には程遠い。一方、2020年中に小型SUV「モデルY」の投入を予定している。
電気自動車市場では、中国勢が大きく台頭。既存の自動車大手を含めた熾烈な競争が始まっている。
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