アパレル世界大手米リーバイ・ストラウスは4月2日、カンボジアでの女性の労働環境改善を強化する計画を発表した。同社はカンボジア労働NGOのBetter Factories Cambodia(BFC)に資金を提供し、立場弱くなりがちな女性労働者の労働環境改善を2018年から実施している。カンボジアは労働紛争が近年頻発しており、リーバイ・ストラウスは先手を打ち対策を始めている。
リーバイ・ストラウスは、同社の財団「リーバイ・ストラウス財団」が実行部隊となり、2020年までに、世界中の工場労働者20万以上を対象に、健康、家計計画等のウェルビーイングを高めるためのガイダンスを提供するプログラム「労働者ウェルビーイング」を展開している。また、リーバイ・ストラウス自身の調達部門も、「サプライヤー行動規範」を通じて、サプライヤーの改善に取り組んでいる。また、同財団は、2018年に「労働者のウェルビーイングと事業パフォーマンス改善のための10戦略」を発表。労働環境は、労働者だけでなく企業にもメリットがあることを明確に打ち出した。
(出所)Levi Strauss
カンボジアでは、同財団は2018年から、BFC及び国連ウィメンに資金を拠出し、「Female Leadership Program」を開始。事前にBFCが実施したフォーカスグループ調査では、女性が、自身のジェンダーやパワーの状況をしっかり認識するとともに、自尊心を高め、リーダーシップスキルを高めていく必要があることが判明。さらに、女性労働者の多くは、家族から遠く離れて暮らし、男性の上司に管理されており、女性の立場が弱くなりがちという課題も掴んだ。そこで同プログラムでは、女性のリーダーシップ改善に注力した。
BFCは2019年には、「Female Leadership Program」の対象をカンボジアの工場80ヶ所に拡大する。リーバイ・ストラウスは、今後も対象退場の拡大を進めていく考え。
【参照ページ】Gender Equity at Factories: Cambodia’s Female Leadership Program
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