人権分野の機関投資家イニシアチブInvestor Alliance for Human Rights(IAHR)は3月25日、投資コミュニティに対し人権リスクを含むESGリスク・デューデリジェンスを確実に実施することを要求するとともに、政府に対し投資家の金融規制改革を通じてESGデューデリジェンス強化を要求する共同書簡を、EU、米国連邦議会、国連諸機関、経済協力開発機構(OECD)の4者に対し送付した。
今回の共同書簡に参加した機関投資家の運用資産総額は1.3兆米ドル(約143兆円)。Aviva Investors、Robeco、ボストン・コモン・アセットマネジメント、NNインベストメント・パートナーズの他、キリスト教系機関投資家も多数参加した。
今回の書簡は、世界は、切迫する環境・社会変化に直面しており、食糧不足や水不足、気候変動による大量難民発生等が懸念されていると強調。また、世界では現代奴隷が4,000万人おり、世界人口の半数は基礎的なヘルスケアへアクセスできない状況にあると訴えた。投資家は、これらの課題の提言に向け影響力を行使でき、ESGデューデリジェンスを強化することで、国連持続可能な開発目標(SDGs)やパリ協定達成を支援できるとともに、投資のリスク調整後リターンを向上できると述べた。
またEUのサステナブルファイナンス政策で検討が進んでいる投資家のESG考慮義務化に対しても支持を表明した。
【参照ページ】Investors representing $1.3 trillion voice support for legislation to mainstream ESG risk management in global financial systems
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