年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2月27日、2018年6月1日のコーポレートガバナンス・コード改訂を受け、「優れたコーポレート・ガバナンス報告書」として高い評価を得た企業を発表した。国内株式の運用委託先運用会社17社(パッシブ7機関、アクティブ10機関)が、改訂版コーポレートガバナンス・コードの趣旨を踏まえ、「優れたコーポレート・ガバナンス報告書」を選定した。
最も多くの7社から選定されたのは、花王。「コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由」において、コンプライしない理由ではなく、同社における実質的に当該内容を担保するような取り組みが具体的に紹介されている点や、社長を含む取締役の選解任について社外取締役・社外監査役のみで構成される取締役選任審査委員会で審議し取締役会に意見具申する仕組みが明記されている点等が高評価だった。
次に多かったのはカゴメと荏原製作所。カゴメは政策保有株式に関する記述についての評価が高く、荏原製作所は資本コストを意識した経営に関し、WACC を踏まえて新規事業投資及び事業ポートフォリオの管理を行い、さらに中期計画でROICをKPIと位置づけて会社全体をEVAに基づいた資本政策を確立している点や、報酬委員が全て独立社外取締役である点が評価された。
みずほフィナンシャルグループは5社、エーザイ、コニカミノルタ、資生堂は4社から選定された。
【参照ページ】GPIF の国内株式運用機関が選ぶ「優れたコーポレート・ガバナンス報告書」
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