ノルウェー公的年金基金GPFGの運用を担うノルウェー銀行投資マネジメント部門(NBIM)は2月7日、2018年の投資先企業とのエンゲージメント結果を発表。世界1,493社とESG課題について対話を実施したことを明らかにした。GPFGは、運用資産総額8兆6580ノルウェークローネ(約110兆円)で、世界最大の政府系投資ファンド(SWF)。世界72カ国9,146社に投資しており、世界の全上場企業株式の1.4%を保有し、欧州に限ると2.4%を保有している。
2018年に対話した主なテーマは、海洋プラスチック問題を始めとした海洋汚染と腐敗防止。GPFGは、国連グローバル・コンパクト(UNGC)の海洋サステナビリティ国際原則作りにも主要メンバーとして参加している。また、銀行に対しては気候関連財務情報開示、融資、森林破壊のテーマで、英国企業に対しては租税の透明性、自動車企業に対してはリチウム電池に使われているコバルトの使用、サプライチェーン上の人権侵害問題、また母乳代替品のマーケティングについても投資先企業に対応を促した。
その他、今回発表した報告書には、GPFGが投資先企業の長期的なビジネスモデル構築や企業価値向上に向け、どのような調査や取組を実施しているかが記載されている。
一方、運用資産総額でGPFGを上回る世界最大の機関投資家である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、法令により、投資先企業への直接的なエンゲージメントが禁止されている。
【参照ページ】CLOSER DIALOGUE WITH COMPANIES
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