金融世界大手蘭INGは2月5日、米製造業300社にサーキュラーエコノミーに関する関心を調査したレポートを発表した。廃棄物を資源化し持続的に再生産する「サーキュラーエコノミー」の概念は、EUを中心に勃興してきたが、米国企業でも拡大していることがわかった。
今回の調査では、自動車、電機、食品・農業、ヘルスケアの4業界の大企業、中堅企業、小規模企業に対し合計300社にインタビューした。サステナビリティに関する懸念は将来の成長戦略に影響するかとの問いに対し、「強く影響する」との回答は2018年の調査では29%だったが今回は45%にまで急増。「なんらか影響する」との回答も含めると2018年の48%から85%と圧倒的多数となった。「全く影響しない」は2018年の33%から2%にまで減った。
また、サーキュラーエコノミー型事業戦略への関心では、16%がすでに戦略を策定し、62%が策定を検討していることがわかった。取り組もうとする理由についての回答(複数回答可)では、すでに戦略を策定した企業では「環境面での信任強化」が38%、「天然資源の希少性への対応」が36%、「顧客の需要や好みへの対応」が33%だった。一方、導入に向け情報収集を進めている企業では、「コスト削減」が59%、「売上・利益率減少への対応」が36%と、財務面での効果を期待し始めていることがわかった。
また、サーキュラーエコノミーの実行面では、「製品寿命の延長」「製品回収」「PaaS(製品のサービス化)」「製品シェアリング」の4つについて訪ねたが、各業界毎に方向性は異なった。
【参照ページ】The US walking the walk of a circular economy
【レポート】Opportunity and disruption: How circular thinking could change US business models
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