経済協力開発機構(OECD)は1月30日、オーストラリアを対象とした3回目の「環境パフォーマンス・レビュー」を発行した。石炭火力発電から天然ガス火力発電や再生可能エネルギーに転換し始めたことは評価したが、依然としてOECD諸国の中で炭素依存度が高く、二酸化炭素排出量が増加している国と指摘し、改善策を促した。
OECDの環境パフォーマンス・レビューは、加盟国の決議を経て1992年から開始。加盟国の環境監督当局が「ピア・レビュー」の形で相互にチェックし合う方式を取っている。オーストラリアは前回2回目は2007年にレビュー。日本は、1994年、2002年、2010年の3回実施された。
オーストラリア政府は、2030年までに二酸化炭素排出量を2005年比26%から28%削減する目標を掲げている。しかし、同レポートは、このままのペースでは、同目標を達成することは不可能と言及。カーボンプライシング(炭素価格)や再生可能エネルギー推進を含め、2030年や2050年を見据えた長期的な二酸化炭素排出量戦略を打ち出すべきだと提言した。
(出所)OECD
生物多様性についても、オーストラリアは、陸上及び海洋で大幅に保護区を拡大してきており、2020年の国際ターゲットを上回っているものの、同国は種の多様性の宝庫であり、都市部やインフラの急速の拡大がリスクとなっているとし、進捗状況を測る統計設定や保護のための投資拡大も提言した。
【参照ページ】Australia needs to intensify efforts to meet its 2030 emissions goal
【参照ページ】Environmental country reviews
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