国有のインド鉄道は、線路脇のスペースに太陽光発電パネルを敷設し、鉄道を太陽光発電電力で走行させるプロジェクトを検討している。1月16日、インド紙タイムズ・オブ・インディアが報じた。石炭発電から太陽光発電へのシフトともに、インド鉄道にとって電力コストを削減する効果が期待されている。
今回のプロジェクトは、インド新・再生可能エネルギー省(MNRE)所管の太陽光発電会社Solar Energy Corporation of Indiaが、インド鉄道に提案したもの。太陽光発電電力をインバーターを通じて直接、鉄道に電力供給する装置を導入することにより、個別に太陽光発電用の送電網やインバーターを整備するより費用が抑えられるという。現在、インド鉄道の取締役会での検討に入っている。
今回の計画では、太陽光発電を10州に敷設。これにより4GWの石炭火力発電所を代替できる。インド鉄道は現在、単位当たり5インドルピー(約7.7円)で電力を購入しているが、導入後は初年度の電力コストを20%、次年度以降は40%の削減できる見込み。太陽光発電会社は、インド鉄道に売電することで、パネル敷設コストや運営費用を回収する。
今回の計画に対しては、線路脇の太陽光発電パネルから鉄道へ電力を供給する装置の開発に、ABB、華為技術(ファーウェイ)、デルタ、Sungrow Power Supply(陽光電源)等が関心を示している。
ピユシュ・ゴーヤル鉄道・石炭相は、今回の計画により、インド鉄道の二酸化炭素ネット排出量を2030年までにゼロにできると大きな意気込みを見せている。インド鉄道もすでに2025年までに5GWの太陽光発電パネルを設置すると発表していた。すでに駅舎や鉄道列車屋根に太陽光発電の設置を開始している。
【参考ページ】Indian Railways drawing 4 GW solar project bid for powering locos
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