欧州議会の経済金融問題委員会(ECON)は1月10日、欧州委員会が提出した欧州監督機構(ESAs)改革のための改正法案を可決した。欧州監督機構は、欧州銀行監督機構(EBA)、欧州証券市場監督機構(ESMA)、欧州保険・年金監督機構(EIOPA)の3つの金融監督当局を合わせた総称。同改正には、金融機関に対するESGリスク監督強化、消費者保護、マネーロンダリング等複数の内容が盛り込まれている。今後、欧州議会本会議での審議に入る。
今回の改正案では、ESGについては、金融監督当局がESGリスクを監督内容の中に盛り込むことや、金融機関の財務安定性に影響を与える環境リスク評価についての共通ストレステスト手法を開発すること等が盛り込まれた。とりわけパリ協定で定められた気候変動分野での目標達成に主眼を置いた。一方、欧州緑の党等が主張していたカーボンストレステストについての共通手法開発については見送られた。
マネーロンダリングや消費者保護では、EU加盟国の金融監督当局(NCA)間でのナレッジ共有や政策調整の推進を規定。一方、欧州緑の党等が主張していたESAsによるNCAへの監督強化については多くが見送られ、引き続きNCAが責任を持って監督を進めることとなった。
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