台湾アパレル大手の山華企業(W&D)のカンボジア工場は1月4日、未払賃金の支払を求めてストライキを実施していた従業員約1,200人を一斉に解雇した。同社は前週に48時間以内にストライキを止め出社しなければ解雇するとの最後通告を出しており、プノンペンの裁判所も会社側の判断を支持していた。これに対し従業員側は、要求を受け入れるまで工場を占拠すると表明していた。
カンボジア労働省によると、会社側は、最長6ヶ月毎に従業員に賃金を支払い、雇用契約の終了時には退職金を支払う義務がある。また解雇時には、未払い賃金に加え、前月1ヶ月分の給与を追加で支払わなければならない。また解雇では、解雇の1ヶ月以上前に従業員に通知しなければならない。
従業員側は、解雇予告からわずか2日後に解雇されたことに反発。一方、労働省は、会社側の判断について、今回のケースは、会社側は従業員側に業務への復帰を要請しており通常の解雇通知とは異なるという見解を表明。会社側は十分な時間と機会を与えたとの見方を示した。
ストライキの中では、従業員側は公道を封鎖する等も実施しており、労働省側へのネガティブの印象につながった模様。労働者側は、緊急措置で、仕方ない措置だったと反論している。
カンボジアでは、労働紛争が続いており、人権問題として海外からも注目されている。
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