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【コンゴ民主共和国】大統領選挙延期への抗議デモ、エボラ治療センター襲撃。過去最大のエボラ流行中に

 コンゴ民主共和国保健省は12月27日、大統領選挙の延期に抗議した群衆が、国境なき医師団(MSF)が運営していた同国のエボラ出血熱治療センターを襲撃し、エボラに感染の疑いのある24人が同センターを抜け出したと発表した。同国は今年8月1日、エボラ出血熱の流行を宣言。死亡者はすでに356人に上っており、隣国にも緊張感が広がる中でのできごととなった。

 同国がエボラ流行宣言を発したのは過去40年で10回目。しかし今回は過去最大の死亡者が出ている。今年のエボラ発症は5月頃から出ていたが、現地では警戒システムの機能不全や現地の医療機関での給与未払い当複合的な理由により、流行宣言が8月に遅れたため、世界保健機関(WHO)の対応も遅れ、感染が拡大している。

 舞台となった治療センターは、同国東部のベニにある。選挙管理委員会は、エボラ流行を理由に3回目となるベニ地域での大統領選挙の延期を発表。他の地域では12月30日に大統領選挙を実施し、翌月18日に新大統領が就任することになっているが、ベニ地域では大統領就任から2ヶ月もたった2019年3月に形だけの「大統領選挙」を実施することになった。これに市民が怒り、今回の抗議でもにつながった。

 保健省の発表によると、同センターから抜け出した24人のうち17人は、最初の検査で陰性の判定。次の検査でも陰性となれば同センターから出られることになっていた。現地では、多くの人がワクチン接種を嫌がっており、遺体の埋葬による殺菌も拒むケースがあるという。また現地では内戦による武力紛争もある。

 世界保健機関(WHO)の見通しでは、エボラ流行は今後6ヶ月以上続く。WHOは、隣国のルワンダ、ブルンジ、南スーダン、ウガンダでの感染予防支援を最重要事項として対応を急いでいる。国際移住機関(IOM)も、周辺での国境検問を強化している。ベニ地域に展開していた各国政府機関では徹底を始めるところも出ている。

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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