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【アメリカ】連邦政府、ニューヨーク州、ニュージャージー州の児童の鉛中毒対策強化

 米環境保護庁(EPA)、米住宅都市開発省(HUD)、米保健福祉省(HHS)は12月20日、児童の鉛中毒被害を防ぐため、新たな「連邦鉛アクションプラン(Federal Lead Action Plan)」を発表した。建物や器具の塗装に用いられている鉛が、児童に鉛中毒を引き起こしている問題で、ニューヨーク州及びニュージャージー州の対策を連邦政府としても主導的に対策を講じる。

 鉛は神経障害等を引き起こす可能性のある有害物質。しかし耐久性のある鉛含有の塗装は歴史的に普及してきた。米連邦政府は1978年に塗料に鉛を用いることを禁止する法律を制定し、ニューヨーク市はそれにより早い1960年に鉛含有塗料の使用を禁止する条例を制定した。それにより1970年以降は、児童の血中の鉛濃度は大きく下がり、鉛被害減少でも大きな成果を上げてきた。しかし、古い建物に使われている鉛が、老朽化やリノベーションにより露出し、周辺児童が鉛中毒となる事態が今でも発生している。

 今回のアクションプランでは、「児童の鉛エクスポージャーの低減」「鉛に晒された児童の特定と健康改善」「ステークホルダーとの密な対話」「研究の推進」の4つを目標に掲げた。今後、EPAが、HUD、HHSの各省庁は具体的な実施政策の内容策定に入る。

 鉛中毒の被害は、発展途上国でも多く発生している。世界保健機関(WHO)は、玩具や壁の塗料等に含まれる鉛中毒により、2016年に発展途上国の児童を中心に世界約54万人が死亡したと発表している。

【参照ページ】Trump Administration Unveils Federal Action Plan to Reduce Childhood Lead Exposure
【参照ページ】Lead poisoning and health

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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