金融世界大手米モルガン・スタンレーは12月13日、投資家や銀行は、女性や非白人の経営者に対し投融資での偏見を持っているとするレポートを発表した。同社は、機会を公平に検討するため、偏見を是正すべきと表明した。
今回の調査では、ベンチャーキャピタリストやブローカー等の投資関係者101人と銀行融資関係者168人からオンライン調査での回答を得た。回答から、投資家側も銀行側も、約80%は女性と非白人の経営者に対してはビジネスモデルに見合う資金を得ている、もしくはもらいすぎていると認識していることがわかった。それに対し、実際の投資額の中央値は、白人男性経営者に対しては100万米ドルだったのに対し、女性起業家は21.3万米ドル、非白人起業家は18.5万米ドルだった。
投資意欲についても、男性投資家の38%は女性経営者への投資は優先度が低いと回答。同様に男性投資家の31%は非白人経営者への投資は優先度が低いと回答した。投資案件のレビュー数でも、白人男性経営者の案件はよくレビューされていた。
一方、今回の調査では、わずか少数の投資家が非白人経営者は白人経営者より投資リスクが高いとみなしているものの、92%の投資家は女性経営者や非白人経営者は同等かそれ以上の市場平均以上のリターンを出すと認識していることもわかった。2012年の米国勢調査では、女性及び非白人経営者の企業の売上合計は2.4兆米ドルだったことがわかっており、仮に女性及び非白人にも同等の投資額があれば、6.8兆米ドルまで伸びていたはずと言及。逸失機会が4.4兆米ドルもあったと述べた。
【レポート】The Growing Market Investors Are Missing
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