米カリフォルニア州で冬の乾燥期に山火事が再び猛威を奮っている。11月8日に同州北部で発生した通称「Camp Fire」は、すでに51,000ha(東京都23区よりやや小さい)を焼き尽くしさらに延焼を続けている。また、高級住宅地マリブ付近で発生した「Woolsey Fire」も、すでに高級住宅地一帯を燃え尽くし、左側には「Hill Fire」という別の山火事も発生している。
(出所)カリフォルニア州政府データを基にニューラル作成
北部の「Camp Fire」は、竜巻のような勢いで周辺を焼き尽くしており、すでに48人が死亡し、同州過去最多だった1933年のロサンゼルス火災の29人を遥かに超えた。避難者は5万人以上。焼失家屋は、民家が7,600、集合住宅が85。商業施設も260が失われた。行方不明者も多数出ている。出動展開している消防士は5千人以上で近隣州からも応援が出ている。
ロサンゼルスに近いマリブの「Woolsey Fire」も同じく11月8日に発生。こちらも延焼面積は39,000haに達しており、死者2名。26万人以上に避難勧告が出ている。エリア内にあるペッパーダイン大学は消防士の必死に延焼防止活躍により被害が逃れたが、400以上の建物が焼失。米国有数の高級住宅地のため、多くの芸能人や有名人が自宅や別荘等を焼失している。
米トランプ大統領は11月12日、連邦政府からの資金出動が拡大できる「大規模災害宣言」を発令した。しかし、その前の11月10日、山火事の原因はカリフォルニア州政府の山林管理不徹底だと同州政府をツイッター上で糾弾し、管理手法を変えない場合は連邦政府からの援助を打ち切るという発言もしていた。背景には、トランプ政権の政策に同州政府が多く反発することへの政治的な思惑もあるのではと見られている。
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