国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)は11月26日、国連責任投資原則(PRI)の銀行版となる「国連責任銀行原則(PRB:Principles for Responsible Banking)」のパブリックコメント募集を開始する。創設機関としてすでに世界28銀行が参加。誕生すると、PRI、保険会社を対象とした「持続可能な保険原則(PSI)」に続き銀行分野でも国際イニシアチブが発足することになる。発足は2019年9月を予定。
PRBは、銀行業務を国連持続可能な開発目標(SDGs)とパリ協定が定める社会的ゴールに整合するよう変えていくことを目標としている。そのため、PRBは署名機関に求める6つの原則として、「整合性」「インパクト」「クライアントとカスタマー」「ステークホルダー」「ガバナンスと目標設定」「透明性と説明責任」の6分野で原則を設定する予定。13のNGOも原則策定に参加している。
- Align our business strategy with society’s goals as expressed in the SDGs, Paris Climate Agreement and other frameworks
- Continuously increase our positive impacts while reducing our negative impacts
- Work responsibly with our clients and customers to create shared prosperity for current and future generations
- Consult, engage and partner with relevant stakeholders to achieve society’s goals
- Implement commitments through effective governance and setting targets for our most significant impacts
- Commit to transparency and accountability for our positive and negative impacts, and our contribution to society’s goals
創設機関として参画している28銀行は、英バークレイズ、仏BNPパリバ、仏ソシエテ・ジェネラル、蘭ING、蘭トリオドス銀行、西サンタンデール銀行、西BBVA、スウェーデン・ノルデア銀行、ギリシャPiraeus Bank、豪ナショナル・オーストラリア銀行、韓国・ハナ金融グループ 紹介、韓国・新韓フィナンシャルグループ、中国工商銀行(ICBC)、モンゴルGolomt Bank、タイCIMB Bank、インドYes Bank、豪ウエストパック・グループ、メキシコBanorte、ブラジルBanco Bradesco、エクアドルBanco Pichincha、トルコGaranti Bank、南アフリカFirstRand、南アフリカLand and Development Bank of South Africa(LADBSA)、南アフリカStandard Bank、エジプトArab African International Bank、エジプトCIB、ケニアKCB、ナイジェリアAccess Bank。日本、米国、ドイツの銀行はゼロ。
PRBには規模を問わず世界中の銀行が署名できる。署名機関には、PRIと同様、進捗状況を記載した報告書提出の義務を負う。
【機関サイト】PRINCIPLES FOR RESPONSIBLE BANKING
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