米ニューヨーク州司法長官は10月24日、石油世界大手エクソンモービルをニューヨーク州最高裁判所に提訴した。同社の事業が抱える気候変動リスクを投資家に対して欺いたと主張している。
訴状によると、同社は、今後二酸化炭素排出量規制が強化させる可能性が高く、同社の事業計画、投資判断、資源価値計算、資産価値減損評価、未来の石油ガス需要予測等において真摯かつ一貫して排出コストを考慮していると言っているが、実行が伴っていないという。これにより投資家を欺いている点を突いた。
ニューヨーク州では、州政府の公的年金もエクソンモービルに多額の投資を続けてきた。一方で、エクソンモービルの株主は、近年同社に対し情報開示の強化を求めており、同社が開示する情報は大きな意味を持つ。司法長官は、エクソンモービルが上っ面のみの対策方針ばかりを開示しながらも、内部カーボンプライシング等を実施している形跡が見られないと述べている。
ニューヨーク州政府の要求は、エクソンモービルが過去の虚偽表明を訂正し、今後の虚偽表明を禁止するとともに、過去の虚偽行為による損害を賠償すること。また、裁判所に対し、エクソンモービルの内部カーボンプライシングの未導入状況を審査し、それによる経済損失額を算出することも求めた。
【参照ページ】A.G. Underwood Files Lawsuit Against Exxonmobil For Defrauding Investors Regarding Financial Risk The Company Faces From Climate Change Regulations
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