自動車世界大手独BMWグループは10月15日、ベルギー金属大手ユミコア、スウェーデンのリチウムイオン電池受託製造大手Northvoltと協働し、電気自動車(EV)向けバッテリーのリサイクル向けた欧州規模のコンソーシアムを発足したと発表した。EVバッテリーのサーキュラーエコノミー化に向けた技術開発を進める。「EU Battery Alliance」を設立したマロシュ・シェフチョビッチ欧州委員も支持を表明した。
今回のコンソーシアムは、複数段階で技術開発を狙う。まず、EVバッテリーをリサイクル可能な素材や製造方法で生産する体制を築く。製造に用いる電力の再生可能エネルギー電力とする。次に、EVバッテリーの製品需要を拡大する。そして、使用済EVバッテリーを蓄電施設等でのバッテリーとしてリサイクルできるように、廃棄物にならないようにする。
EUは現在、EV推進だけでなく、サーキュラーエコノミー推進、再生可能エネルギー推進も同時に進めている。この市場環境を活かし、BMWグループらは、欧州はEVバッテリー・リサイクル技術開発を進める戦略的ポジションにあると判断した。
BMWグループは、今回の取組に合わせ、2019年夏に「バッテリーセル・エクセレンス・センター」を設立。バッテリー技術開発だけでなく、サステナビリティに配慮した調達体制も同時に検討する。Northvoltは、BMWグループの支援を受け、量産段階前の生産ライン研究施設「Northvolt Labs」を拡張する。再生可能エネルギーを用いた製造ライン実現も検討内容に含める。EVバッテリーの電極を開発するユミコアは、電極に用いる化学物質を、リサイクル用に分解しやすい素材や製造方法を模索する。再生素材の活用も検討する。
【参照ページ】BMW Group, Northvolt and Umicore join forces to develop sustainable life cycle loop for batteries.
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