デンマーク国営電力オーステッドは10月8日、米投資管理会社D. E. Shaw & Co.との間で、同社が株式100%保有する米ロードアイランドの洋上風力発電所開発会社ディープウォーター・ウィンドの全株式を取得することで合意したと発表した。買収価格は5.1億米ドル(約570億円)。ディープウォーター・ウィンドは、2016年12月12日に全米初の洋上風力発電所「ブロック島洋上風力発電所」を建設、運営したことで知られている。現在まで同発電所が同国唯一の洋上風力発電所。
【参考】【アメリカ】同国初の洋上風力発電所が運転開始。東海岸ロードアイランド州沖「ブロック島風力発電所」(2017年1月14日)
【参考】【デンマーク】国営DONG Energy、オーステッドに社名変更。石油ガス事業の全売却完了(2017年10月16日)
現在ディープウォーター・ウィンドが建設計画している洋上風力発電所は全部で3つ。ロードアイランド州、コネティカット州、ニューヨーク州沖で合計810MWの風力発電所建設がすでにスタートしている。加えて、米内務省連邦海洋エネルギー管理局はマサチューセッツ州とデラウェア州沖3ヶ所で洋上風力発電所建設のための海域リース計画を進めており2.5GWの建設が見込まれている。そのうち1.2GWはディープウォーター・ウィンドとニュージャージ州電力大手PSEGの折半合弁企業が建設することとなっている。
一方オーステッドは現在、米国で5.5GWの洋上風力発電所建設権をすでに獲得している。まず、Eversourceとの合弁企業でマサチューセッツ州沖「ベイ・ステイト風力発電所」で2GW。もう一つはニュージャージ州沖「オーシャン風力発電所」で3.5GW。さらにバージニア州沖では、ドミニオン・エナジー社が進める「コースタル・バージニア洋上風力プロジェクト」の第1弾計画で12MWのタービンを設置する予定で、さらにドミニオン・エナジーとの間で2GWの独占建設権を締結している。
今回の合意により、オーステッドは米国で2030年までに合計10GWの洋上風力発電権益を保有することになる。
【参照ページ】Ørsted acquires Deepwater Wind and creates leading US offshore wind platform
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