タイ行政機関の保険委員会事務局(OIC)は8月31日、保険企業を対象とした新たなコーポレートガバナンス・ルール「CG Notifications」案を公表した。導入されるとタイとしてコーポレートガバナンスを規定する初の法律となる。今後、保険委員会で最終審議し、官報掲載の180日後に施行される。但し、取締役会構成に関する条文は2020年1月に施行される。
OICは2012年、コーポレートガバナンスに関するガイドラインを制定していたが法的拘束力はなかった。今回、法的拘束力を持つルールを制定することで、保険業界のコーポレートガバナンスのレベルアップを図る。
今回の法律では、全ての保険企業に明文化したコーポレートガバナンス・フレームワークの策定と、各社取締役会とOIC双方の承認を義務化した。初回は同法施行の30日以内に保険委員会に提出しなければならない。今後、同フレームワークの改訂については取締役会承認後1ヶ月以内にOICに届出なければならない。
また、社外取締役の選任を必須とした。この部分については、2012年のガイドラインと同様の内容となっており、2020年1月に施行される。また、取締役会の議事とする内容を明確化し、企業戦略、利益相反、内部通報、報酬、企業倫理に関する決定権限や、内部組織、リスクマネジメント、内部統制、取締役委員会の委員任命、監査、取締役年次評価、財務報告、情報開示に関する制度設計の責任を取締役会に帰した。
さらに執行部門の経営陣についても、遵守項目を規定した。
【参照ページ】Thailand - Draft Corporate Governance For The Board Of Directors Of Insurance Companies.
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