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【国際】UNEP、世界の森林景観回復(FLR)の状況に関するレポート発表。50ヶ国で行動展開

 国連環境計画(UNEP)は8月28日、世界の森林景観回復(FLR)の状況に関するレポートを発表した。現在、世界中で森林破壊や土地劣化が進む中、国際自然保護連合(IUCN)を中心に、森林回復や土地回復の取り組みが進んでいる。今回の報告書でも、森林・土地回復の試みが良い結果を出していることが多数報告された。

 人間社会にとって森林や土地が与えてくる生態系サービスは非常に重要な中、昨今、山火事、旱魃、土地荒廃による移民増加、食糧不足、天然資源を巡る衝突等、悪いニュースが蔓延っている。世界の土壌の40%は、すでに農地として活用されており、拡大の余地はどんどん限られてきている。毎年、世界では、土壌汚染や土地劣化により年間6兆米ドル(約670兆円)以上の生態系サービス損失が発生している。森林・土地劣化面積は世界で20億ヘクタールもある。

 森林景観回復に向けた取り組みとしては、2011年にドイツ政府とIUCNがドイツ・ボンで共催した会議「森林・気候変動・生物多様性に関するボン・チャレンジ」で、世界の森林1億5,000万ヘクタールを2020年までに回復させる目標を設定。2014年には国連気候サミットで「森林に関するニューヨーク宣言」が採択され、2030年までに3億5,000万ヘクタール回復という目標が加わった。あわせて「ボン・チャレンジ」と呼ばれている。3億5,000万ヘクタール回復の純価値は9兆米ドル(約1,000兆円)と試算されている。

 2018年の時点で、森林景観回復に取り組む国は、50ヶ国に及ぶ。多くの国は、森林・土地回復がもたらす経済効果を認識しつつある。インド、ケニア、エチオピア、メキシコ、ペルー等はすでに1億6,000万ヘクタール以上の森林・土地回復にコミット。達成すればインド亜大陸と同じ面積になる。


(出所)IUCN

 森林・土地回復は気候変動緩和ももたらす。ボン・チャレンジが達成されれば、2020年から2030年までに13Gtから26Gtの二酸化炭素排出が固定される。
 
【参照ページ】UN Environment and partners show global restoration success in unprecedented study
【レポート】RESTORING FORESTS AND LANDSCAPES: THE KEY TO A SUSTAINABLE FUTURE

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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