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【アメリカ】KKR、PE投資で重要な6つの社会課題を設定。気候変動適応、農業、インフラ、医療等

 プライベートエクイティ世界大手米KKRは7月19日、2017年度のESGレポートの中で、ESGへのコミットメントと責任投資アプローチを改めて表明。同社が投資意思決定の中で重視する6つのESG課題を提示した。同社は現在約100社の非上場企業に投資しており、全体の従業員数では70万人を超える。

 同社は昨年のレポートの中で、気候変動適応、農業、資源制約、インフラ投資、疾病治療・予防の5つの社会課題がもたらすリスクと機会を投資意思決定で考慮するとしていたが、今年から6つ目の課題として人材を加えた。

 Elizabeth Seegerサステナブル投資担当ディレクターは「私達はESG課題がどのように価値を生み出すかを理解しており、そのため責任ある投資を私達は推進しており、同時に当社のクライアント、企業、地域社会に良い効果を生み出している」と語った。

 また共同社長兼COOを務めるJoe Bae氏とScott Nuttall氏も「プライベート・キャピタルは社会が直面している複数の重大な課題を可決する上で重要な役割を果たす。私達は解決に貢献しなければならないし、今回のレポートの中でもどのように取り組んでいるかを示した」とプライベートエイクイティにとってのESGの重要性について言及した。

 同社は、社会課題が同社の投資リターンに与えるリスクと機会を分析する部門として、2008年に「Global Public Affairs」チームを創設。同社の投資戦略、投資の優先分野に関する分析と監督を実施している。また、投資後の投資先企業に対するエンゲージメントでも、同チームが中心的な役割を果たし、投資先企業への事業改善へと繋げている。実施内容は、環境負荷削減、従業員エンゲージメント強化、イノベーション向上、ダイバーシティ強化等。環境改善の大きい投資先企業を表彰する「Eco-Innovation Award」も実施している。

 また、社会課題解決の分野にも率先して投資をしており、2008年以降の投資額合計は46億米ドル(約5,100億円)に上る。同社の現在の総資産額は117億米ドル。社会課題を投資において大きく考慮していることがわかる。

 同社は、コミュティ支援プログラム「KKR Cares」も実施している。「KKR Employee Matching Gift Program」では、社員が選定したNGOに寄付するプログラムで、社員一人ひとりに最大4,000万米ドル(約45万円)の予算が与えられている。2017年には従業員52%が参加した。「KKR 40 for 40」では、社員がボランティア活動に参加する際に年間最大40時間まで有給休暇が特別に支給される。社員650人が延べ7,000時間ボランティア活動に従事した。

【参照ページ】KKR Identifies Six Key Global Challenges Facing Portfolio Companies in Annual ESG and Citizenship Report

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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