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【国際】欧米機関投資家イニシアチブTPI、石炭、石油・ガス、電力105社の気候変動対応分析

 欧米主要機関投資家18機関が参加する低炭素経済推進イニシアチブ「Transition Pathway Initiative(TPI)」は7月2日、石炭採掘、電力、石油・ガス産業における炭素戦略についての分析レポートを発表した。全体的に改善傾向は見られるものの、現状ではパリ協定の目標達成には及ばないとした。今回のレポートは、ロンドン証券取引所で開催された気候サミット「Asset Owners’ State of Transition Climate Summit」にて発表された。

 同イニシアチブは2017年1月発足。英国環境保護庁年金基金と英国国教会National Investing Bodiesが主導し、多くの機関投資家が参加。現在の運用資産総額は9.3兆米ドル(約1,030兆円)。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)のグランサム研究所がバックアップしている。

 今回の分析は、石炭採掘、電力、石油・ガス産業の主要企業105社を分析。電力や一般的な資源採掘企業は改善傾向が見られるものの、石炭採掘企業は経営の質が非常に低いと分析。石油・ガス企業は、気候変動が重要だとしつつも、具体的に二酸化炭素排出削減目標を設定していない企業が多い。それでも、1年前の調査時に対象となった54社のうち、17社については具体的な改善が見られた。

 電力会社では、37社のうち26社が少なくとも2020年までの二酸化炭素排出量削減目標を立てているものの、2030年を超えて目標設定している企業は19社に留まった。2030年までに2℃目標に準拠した目標設定をしていたのは、E.ON、EDF、エネル、イベルドローラ、SSEの5社だった。

 今回の調査の対象となった日本企業は、中部電力とJXTGホールディングス。

【参照ページ】Business strategies failing to keep pace with the need to decarbonise

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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