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【イギリス】小売テスコ、英国内畜産での飼料用大豆生産による森林破壊を2025年までに撲滅

 英小売大手テスコは7月3日、英国内の畜産業の飼料として用いられる大豆生産から森林破壊を撲滅する新計画「UK Zero Deforestation Soy Transition Plan」を発表した。森林破壊がないことが保証された地域からの大豆のみを調達する取組を段階的に導入する。

 大豆は、タンパク質を含み、家畜飼料の原料として多く用いられている。世界人口の増加に伴い肉需要が増えることで、家畜向けの大豆需要も急激に拡大。大豆生産の一大産地は南米で、英国向け商品の多くも南米から輸出されている。一方で南米は豊富な森林や多様な生態系を維持する大陸であり、大豆需要の拡大から森林を守るのは非常に重要。

 地球の地表の30%を占める森林は、酸素を放出し、80%以上の生物の棲み処となっている。その中には多くの絶滅危惧種も含まれる。また16億人の人々も生活している。しかし、現在76億人いる地球の人口は2050年には96億人にまで増加する見込みで、人々の生活に欠かせない森林は危機的状況にある。

 この問題に対し、食品・消費財大手や小売大手が加盟する国際的な業界団体コンシューマー・グッズ・フォーラム(CGF)は、2020年までに農作物の調達による森林伐採の発生をなくすことを目指している。今回のテスコの計画もその動きを意識してのもの。

 テスコはまず、第1フェーズで、2018年から新たに「森林伐採のない大豆クレジット」スキームを導入する。次いで第2フェーズでは、2020年までに大豆のエリア・マスバランス認証またはマスバランス認証に移行する。そして最終の第3フェーズでは、2025年までに全ての大豆の調達を森林破壊のないと保証された地域からの調達に限定する。

 テスコは、過去の成功モデルとして、政府や市民団体からの支持を得た業界全体の取組「Amazon Soy Moratorium」を挙げた。同イニシアチブは、すでに横展開されており、例えばブラジルのサバンナ気候に属すセラード地域の生態系保護「Business Statement of Support(SoS)」にも反映されている。

【参照ページ】Tesco announces its plan for zero deforestation soy

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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