国連総会は5月30日、アントニオ・グテーレス事務総長が掲げる国連組織改革を承認する採択を行った。国毎に国連書記官の代表となる国連常駐調整官(RC)を置き、各国政府の二人三脚で国連持続可能な開発(SDGs)の目標達成に向け取り組む。グテーレス事務総長は3月21日に国連総会に提出する改革案
を公表していた。
【参考】【国際】国連、国連組織改革の国連総会決議案公表。SDGs達成に向け国別活動調整チームの権限強化(2018年4月1日)
従来の体制は、各国連機関の各国での活動を調整に関し、各国連機関が「国連カントリーチーム(UNCT)」を形成し、そのトップをUNDPの国連常駐調整官(RC)が担う形で進められてきた。しかし、RCには各国連機関を統括する公式な権限はなく、各国での各機関の調整は、RCの人柄や気の回し方に大きく依存しており、効率的な調整体制ができていなかった。
そのため、今回の改革では、RCをUNDPから独立させ、正式にUNCTのトップとしての地位を与えた。これにより、各国でのニーズや状況に応じ、RCが国連諸機関に対し取組を指示できる体制となった。各国政府としても、対話の窓口が一本化でき、効率や実効性が上がる。
改革実施には、年間で2.55億米ドル(約280億円)の予算が必要としたが、アミナ・ムハンマド国連事務次長は合理的な経費だと意義を強調した。
【参照ページ】Countries back ‘ambitious and comprehensive’ reform of UN development system
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