英小売大手マークス&スペンサーは6月1日、2018年のサステナビリティ報告書「Plan Aレポート」を発表した。同社は2017年、2025年を見据えた新サステナビリティ計画「Plan A 2025」を発表しており、今回が改定後初めての報告書となる。
【参考】【イギリス】マークス&スペンサー、2025年に向けた野心的な「Plan A 2025」発表。計画を更新(2017年6月19日)
Plan Aレポートは、人の生活、地球環境、そして健康を改善するための同社の100のコミットメントの進捗をまとめたもので、持続可能な綿(コットン)調達もその一つ。コットンは世界で最も使用量の多い天然素材の繊維で、ほぼ全ての人々が毎日何かしらのコットン製品を使っている。年間生産量は世界で2,300万t。世界で2億5,000万人が綿花栽培で生計を立てている。持続可能なコットンを普及することで、水不足地域での水の過剰使用や殺虫剤の使用を極限まで減らし、農家の所得の向上する。
同社は、毎年5万tのコットンを使用しており、2009年からは持続可能なコットン普及を目指すイニシアチブ「ベター・コットン・イニシアチブ(BCI)」のメンバーとして積極的に関わっている。同社は、BCI認証を受けたコットンの調達量を増やすだけでなく、ベター・コットン・グロース&イノベーション・ファンドを通じた農家への直接投資も行っている。2009年からはWWFと連携し、インドのワランガル地域、カリームナガル地域において環境や労働者に配慮したコットン栽培を進めている。同地域のコットンは2010年に初めてBCI認証を受けた。
同レポートでは、同社のコットン調達のうち、BCI認証コットンまたはフェアトレード・コットン、オーガニック・コットン、再生コットンの割合は、昨年の49%から77%に向上したと発表した。2019年までには100%にする計画。
また同レポートでは、2,570万ポンドのコミュニティ・プログラムへの寄付または資金動員、同社商品の83%が、環境・倫理面での市場基準以上の水準で製造・販売されていること、オックスファムを通じて3,000万点の洋服が再利用またはリサイクルされたこと、余剰食品配給のチャリティであるNeighbourlyを通じ230万食が寄付されたこと等、多岐に渡る成果を紹介した。
【参照ページ】M&S DELIVERS HUGE RISE IN RESPONSIBLE COTTON SOURCING
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