ダイヤモンド世界大手南アフリカのデビアス・グループは5月29日、人工ダイヤモンドの宝石販売を開始すると発表した。同社は、天然採掘ダイヤモンドの半値程で人工ダイヤモンドを販売する。
デビアス・グループは、英国政府の意向を受けて1880年に設立。同社は、世界のダイヤモンド市場を独占する中央販売機構(CSO)というスキームを構築し、ダイヤモンドの流通と価格付けを一手に担ってきた存在。その後、市場シェアは減退するが、現在でも世界市場の約50%を握っていると言われている。とりわけ昨今、人工ダイヤモンド市場が勃興しており、同社も人工ダイヤモンド市場に参入することを決めた。
同社が販売する人工ダイヤモンドは、同社子会社Element Sixで生産され、「Lightbox Jewelry」というブランドが付けられる。人工ダイヤモンドは、全く同質のダイヤモンドの大量生産が可能。小売価格は1カラット800米ドル程度。色はホワイト、ブルー、ピンク。販売価格を抑えることで、ダイヤモンドの購入者の裾野を広げにいく戦略。最初は米国市場に投入する。0.2カラット以上のLightbox Jewelryダイヤモンドには、「Lightbox」のロゴが目に見えない程小さく刻字され、通常は人工だとわからないが、拡大鏡により流通事業者は識別できるようになっている。
デビアスは、人工ダイヤモンドの開発に過去4年間で9,400万米ドル(約10億円)を投資。Element Sixの事業所はこれまで英国にあったが、新たに米オレゴン州ポートランドにも設立された。工場がフル稼働すれば、年間で50万カラットの原石を生産できる。
【参照ページ】DE BEERS GROUP TO LAUNCH NEW FASHION JEWELRY BRAND WITH LABORATORY-GROWN DIAMONDS
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