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【オーストラリア】「気候変動は国防リスクの一つ」、上院常任委員会報告書。政府に対応求める

 オーストラリア上院外務防衛貿易常任委員会は5月17日、気候変動が国防に与える影響を分析した報告書を発表した。同報告書は、「気候変動は、現在実在する国防リスクの一つ」と言及し、気候変動は国防問題との認識を示した。また、オーストラリアを先進国の中で気候変動に最も脆弱な国の一つと位置づけた。

 今回の報告書は、上院が2017年6月14日に同委員会に対して調査と報告を求めたもの。当初は2017年12月4日までが報告期限だったが、3回に渡り期限が延長され、2018年5月17日に設定されていた。同委員会は上院議員で構成され、報告書作成にあたっては上院の調査スタッフも加わり、意見の公募も実施。政府各省やNGOからのヒアリングも実施した。

 同報告書は、気候変動が、異常気象や物理的効果、国民の健康福祉、経済活動に影響を与えるとともに、国防上密接に関わる太平洋諸島からの強制移住や移民問題、オーストラリア軍による太平洋諸国の自然災害時の人道支援・災害救援(HADR)の出動等についても触れた。さらに、移民問題に起因する社会紛争やテロリズム、資源を巡る社会紛争、島嶼の海岸線後退や消失等に伴う領海や排他的経済水域(EEZ)の変更が、南シナ海等での国際紛争の緊張感を増す恐れがあると分析した。物理的リスクについては、気候変動や海面上昇がオーストラリア軍の基地に与える影響についても指摘した。

 同報告書は政府への提言の中で、気候変動調査の予算増額、国際的な気候変動適応や災害支援への取り組みに対する予算増額を明記。また国防省に対しては、基地への影響分析、消火航空機配備に関する検討、人道支援・災害救援に関する将来見通し求めるとともに、安全保障に関わる各政府機関が気候変動に対する知見を上げるよう要望した。

【報告書】Implications of climate change for Australia’s national security

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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